友達イジメ

だけど残念。


今どき携帯電話やスマホを持っていない高校生は滅多にいないのだ。


「コトネはスマホの明かりをつけてると思うよ？」


あたしがそう言うと、サチはようやく思い出したように息を飲んだ。


スマホがあるということは、簡単に助けを呼べると言う事だ。


「どうしよう。１度ドアを開けてスマホを奪い取らないと……」


そこまで言って口を閉じるサチ。


そんなことを慕ら逃げられてしまうと、気が付いたのだろう。


「いい方法があるよ？」


「なに？」


「１年Ａ組の生徒に、コトネにメッセージを送るように指示を出すの」


「メッセージ？」


サチはあたしの言葉に首をかしげている。


「そう。『死ね』って送らせるんだよ」


「クラス全員からそんなメールが届いたらコトネは……」


スズが呟くようにそう言った。


「どんなことになるか、楽しみだねぇ？」