「さっきの……コトネちゃん？　って、誰？」


「あぁ……。中学時代の後輩」


「へぇ……？」


本当にそれだけの関係だろうか？


それにしては２人とも意識していたような気がする。


「昔、付き合ってた」


その言葉にあたしは一瞬立ち止まってしまった。


「へぇ……そうなんだ」


やっぱりか。


という感覚だった。


昔付き合っていた者同士って、どうしてすぐにバレてしまうような距離感が出るんだろう。


あたしは知らない間に下唇を噛みしめていた。


「同じ早田高校の１年生なんだ」


「え、そうなんだ？」