「もしかして外科の高橋さん?」

「はい!
高橋です。しばらくの間入らせていただきます。宜しくお願いします」

「噂以上に可愛いね。
服部先生の溺愛彼女。
…ねぇ、今日仕事終わったら飲みに行かない?佐久間と晒名、宮前とそれぞれ彼女と奥さんつれてくるんだ。俺だけ一人参加なの。
高橋さんなら皆なのこと知ってるし話も会うだろうからどうかな?」

ニッコリ王子様スマイルを目の前で向けられてそのままこくりと頷いた。

坂口先生に話しかけられて飲み会に誘われた!
佐久間先生には気を付けろって言われたけど、佐久間先生もくるなら大丈夫だよね?

これって仮眠室の神様のご利益なのかな!?

外科病棟の方角に身体を向けて手を合わせて深くお辞儀をしていると
「高橋さん、なに拝んでるの?
なんかあるのそこに。
面白いコだな。いいなキミ」

坂口先生がくすりと微笑んだ。

服部先生、ごめんなさい。
私、約束したつもりはないけど破ってます。
目の前のイケメン王子にでれでれです…。