バスルームから出てきた先生はごくごく水を飲み干すと

「寝るぞ」

そう一言いうなり腕を掴んで歩きだした。
動こうとしない私を振り返り

「安心しろ。こんな真っ昼間からどうこうしないから。
ただ…抱きしめて寝るだけだ。
それぐらいはいいだろ?」

困った顔をされて仕方なくうなずく。

腕枕をされて背後から抱き締められて指を絡めて手を繋がれる。

髪に顔を埋めると
「これくらいはいいだろ?
嫌がることはしないから。」
耳もとでささやいた。

「…俺が…一方的に好きなのはわかってる。
意識もされてないしむしろ苦手だよな。
強引なことしてるのもわかってる。
でも誰にも盗られたくないんだ。せっかく邪魔な佐久間が結婚決まって高橋が他の誰かを好きになるのはみたくないんだよ。」

繋がれた手に力がこもった。

「少しずつでいい。
俺を意識してくれ。
それまでは手はださない。

昨夜は悪かった。
つい…暴走した…あまりにも可愛くて…今も可愛すぎてその…困ってんだが…我慢する…

お前、いい匂いだな、、、
柔らかくて抱き心地いいな、、」

繋がれた手の力が緩み、背後から穏やかな寝息が聞こえだした。

優しい囁きと温もりに私の瞼もだんだんと重くなり気づけば先生に包まれて私の意識も深く沈んでいった。