仮眠室で囁いて

「何がわかってるんですか!?

結婚したいんです、私は!!」



「あぁわかってる。
だから俺と結婚すればいいだろ。」


ふわりと笑う目の前の先生に不覚にもドキリとした。

「あの、、、、
先生、もしかして私のこと、、、好きだったりしないですよねぇ、

冗談、ですよね?

私と結婚なんて」

目の前の先生の顔がみるみる赤くなる。

うそ…

固まる私の頬に手が伸びる…

「お前さぁ、鈍すぎる。

佐久間も坂口もいい加減に諦めて

早く俺を見てくれよ。」

熱をもった先生の目にいぬかれて
目をそらすことができない。


「冗談でも嫌いだなんて言うなよ。
俺は高橋が外科に配属されてからずっと好きなんだけど。」

目の前の甘すぎる男はいったい誰なんだろう?

外科に配属されて6年、そんなそぶりなんて1度だって感じたことはない。