「おい、とっとと引き継ぎを終わらせろ!医局にいるから終わったら声かけろ」

ぼーぜんと後ろ姿を見つめる私に

「服部先生といつから付き合ってたのよ」

とにやつく晴美が私の肩をたたいた。

「付き合ってない!!」

全員に注目されて半べそをかきながら抗議したが

「うんうん、いいよ。
隠さなくても。
ようやく先生の片想いが実ったか」

「よかったよかった」

「先生の機嫌がこれ以上悪くならないうちに終わらせましょう!」

やられた!!

服部先生に先手をうたれた!
断るどころか私たちの関係は外科公認になってしまった…。