なんなの!? わけわからない!
困惑が大体をしめる頭の片隅で、戸部たすくに初めて会った日の温かい腕を思い出していた。
『だいじょーぶ、だいじょーぶ』
落ち着いた声で、耳元で囁いて、泣きじゃくる私の背中を撫でた大きな手。
確かに、私はあの時、戸部たすくにぬくもりを感じた。それは認めるわ、1万歩譲って。
今私の耳元で、飄々とした口調で変態発言を連発する戸部たすくにも、その温かさを微かに感じる。
いや、温かさを感じてしまう……ことが腹立たしい!
私、おかしいんじゃないの!? こんなペテン野郎に!
「離れなさい! さもないと、今度はグーで殴るわよ」
できるだけ、きつく言い放つ。
「えー、離れたくないから離れない。いいもん、殴られたって離れないからぁ」
幼稚園児か、こいつは。
「戸部さん、いい加減にしないと――」
「たすく」
やけくそになった私の声を遮ったのは、真面目くさった戸部たすくのクリアな声。
そして、戸部たすくは続ける。
「キョン、そろそろ、『たすく』って呼んでよ」
びっくりするほど低い声で囁いた。
困惑が大体をしめる頭の片隅で、戸部たすくに初めて会った日の温かい腕を思い出していた。
『だいじょーぶ、だいじょーぶ』
落ち着いた声で、耳元で囁いて、泣きじゃくる私の背中を撫でた大きな手。
確かに、私はあの時、戸部たすくにぬくもりを感じた。それは認めるわ、1万歩譲って。
今私の耳元で、飄々とした口調で変態発言を連発する戸部たすくにも、その温かさを微かに感じる。
いや、温かさを感じてしまう……ことが腹立たしい!
私、おかしいんじゃないの!? こんなペテン野郎に!
「離れなさい! さもないと、今度はグーで殴るわよ」
できるだけ、きつく言い放つ。
「えー、離れたくないから離れない。いいもん、殴られたって離れないからぁ」
幼稚園児か、こいつは。
「戸部さん、いい加減にしないと――」
「たすく」
やけくそになった私の声を遮ったのは、真面目くさった戸部たすくのクリアな声。
そして、戸部たすくは続ける。
「キョン、そろそろ、『たすく』って呼んでよ」
びっくりするほど低い声で囁いた。



