彼女を10日でオトします

 燈子さんは、半ば飽きれ顔で俺の前にコーヒーカップを置いた。
 
 うん、ここからが本番。

「入学はね、問題無かったよ。俺、コネクション入学だったから」
 
 さて、キョンと燈子さんは、“白”か“黒”か。

 二人の表情をチェーック。目の動き、口元の緩み具合、肌色を念入りに見る。

 ここで重要なのはね、俺自身の表情。「なぁに? 俺、おかしなこと言った?」って顔をしなくちゃいけない。

 キョンと燈子さんは、目を皿のようにして食い入るように俺をみる。口は迷いもなくぽかーん。

「たすく君、それホント?」

 燈子さんは、恐る恐る、といった感じで俺に尋ねた。

 キョンも燈子さんと同じことを考えてるみたい。

 ふむふむ。オッケー、キョンも燈子さんも“白”。

「嫌だなあ。冗談に決まってるじゃないですか。コネ入学なんてあるわけないでしょ?」

 燈子さんは、「そうよね」と言って、ペーパーバックを手に取り、キョンは再び宿題に取り掛かった。