固まってしまった私の身体。
貴兄は、私の眼鏡に手をかける。私は、ぎゅっと目を閉じた。
眼鏡が外された。裸の瞼が乾いた空気に晒される。
「う……」
「響ちゃん……、大丈夫だよ。ここには、俺しかいない」
優しい手つきで、左目にかかった長い前髪を私の左耳にかける。
「目を開けてごらん」
貴兄……。
私は、ゆっくりと目を開く。
瞬間、私の目の前は、数字で埋め尽くされた。
ガラスを隔てない世界は、数字で構成されていて。
23。
貴兄の頭の上にはっきりと見える数字。
「ねえ、響ちゃん。響ちゃんは、あの時のままだ。何も変らない」
貴兄の瞳に私の本物の瞳と、ニセモノの瞳が映る。
23。
「響ちゃんの瞳には、なんの数字が見える?」
そんなこと聞かないでよ……。
「ねえ、響ちゃん」
貴兄の声は、私の胸を締め付ける。
「にじゅう、さん……」
今にも泣き出しそうな私をよそに、貴兄は、ぱあっと笑顔になった。
「だろう? 俺の気持ちも変らない」
23……。大好きな“妹”の暗示。
貴兄は、眼鏡を私の顔に戻すとニッコリと笑って、ベッドから腰を上げた。
ねえ、貴兄。私の気持ちだって変ってないんだよ。お姉ちゃんと結婚した今だって……。
私の気持ちは……。
貴兄は、私の眼鏡に手をかける。私は、ぎゅっと目を閉じた。
眼鏡が外された。裸の瞼が乾いた空気に晒される。
「う……」
「響ちゃん……、大丈夫だよ。ここには、俺しかいない」
優しい手つきで、左目にかかった長い前髪を私の左耳にかける。
「目を開けてごらん」
貴兄……。
私は、ゆっくりと目を開く。
瞬間、私の目の前は、数字で埋め尽くされた。
ガラスを隔てない世界は、数字で構成されていて。
23。
貴兄の頭の上にはっきりと見える数字。
「ねえ、響ちゃん。響ちゃんは、あの時のままだ。何も変らない」
貴兄の瞳に私の本物の瞳と、ニセモノの瞳が映る。
23。
「響ちゃんの瞳には、なんの数字が見える?」
そんなこと聞かないでよ……。
「ねえ、響ちゃん」
貴兄の声は、私の胸を締め付ける。
「にじゅう、さん……」
今にも泣き出しそうな私をよそに、貴兄は、ぱあっと笑顔になった。
「だろう? 俺の気持ちも変らない」
23……。大好きな“妹”の暗示。
貴兄は、眼鏡を私の顔に戻すとニッコリと笑って、ベッドから腰を上げた。
ねえ、貴兄。私の気持ちだって変ってないんだよ。お姉ちゃんと結婚した今だって……。
私の気持ちは……。



