「琴実さん……置いてきちゃって大丈夫?」
随分と高い位置にあるヒデさんの顔を見上げる。
「あいつ、狸寝入りしてるから。今はさ、常習じゃないし、なんとか」
保健室の外は、今だ、昼休みが続いていた。
廊下を早歩きで進む。
独特の喧騒に身を置いてみて、初めて現実味が湧いてきた。
たすくさんのこと。薬物のこと。
夢でもなんでもなくて、本当に起こったっていうこと。
「ヒデさん、あてはあるの?」
「とりあえず、のどかちゃんに会いに行く」
妹の、のどかさん。
確かに、妹であるのどかさんに、まず、話を聞くのが懸命かもしれない。
「どこの中学校?」
「え? あ、ああ。のどかちゃんの会ったことあるんだ?
はは。確かに、童顔だもんなあ。ちっちぇえし」
うーん。ヒデさんに比べれば、皆さん小さいですわよね。
「のどかちゃんは、高校生だよ。鈴広高校。俺らのいっこ下」
ええ!?
ということは、高1!?
見えなかったわ。どっからどうみても……
「中学生かと思ってた……」
「あーあ。言ってやろー」
ヒデさんは、ケラケラ笑いながら、下駄箱に向かった。
私も、上靴を下駄箱に収め、靴を手に取る。
一応周りを見回してみた。
意外と。
意外と、無断早退って簡単なのね。
他の生徒に、声をかけられることも無く、先生に呼び止められることも無い。
それどころか、玄関の前を通る生徒達は、これから外へ出ようとしている私たちに気を留める素振りさえ見せない。
ちょっと、緊張してそんしちゃったかしら。
随分と高い位置にあるヒデさんの顔を見上げる。
「あいつ、狸寝入りしてるから。今はさ、常習じゃないし、なんとか」
保健室の外は、今だ、昼休みが続いていた。
廊下を早歩きで進む。
独特の喧騒に身を置いてみて、初めて現実味が湧いてきた。
たすくさんのこと。薬物のこと。
夢でもなんでもなくて、本当に起こったっていうこと。
「ヒデさん、あてはあるの?」
「とりあえず、のどかちゃんに会いに行く」
妹の、のどかさん。
確かに、妹であるのどかさんに、まず、話を聞くのが懸命かもしれない。
「どこの中学校?」
「え? あ、ああ。のどかちゃんの会ったことあるんだ?
はは。確かに、童顔だもんなあ。ちっちぇえし」
うーん。ヒデさんに比べれば、皆さん小さいですわよね。
「のどかちゃんは、高校生だよ。鈴広高校。俺らのいっこ下」
ええ!?
ということは、高1!?
見えなかったわ。どっからどうみても……
「中学生かと思ってた……」
「あーあ。言ってやろー」
ヒデさんは、ケラケラ笑いながら、下駄箱に向かった。
私も、上靴を下駄箱に収め、靴を手に取る。
一応周りを見回してみた。
意外と。
意外と、無断早退って簡単なのね。
他の生徒に、声をかけられることも無く、先生に呼び止められることも無い。
それどころか、玄関の前を通る生徒達は、これから外へ出ようとしている私たちに気を留める素振りさえ見せない。
ちょっと、緊張してそんしちゃったかしら。



