「…………」
たすくさんは、振り抜いた私の平手の勢いで横を向いたまま、無言。
「最低……」
そう力なく呟いたのは、私だった。
『たすくー! いるのはわかってるんだから! ここ開けてよお!』
ガンガン、扉を叩きながら、廊下の人が吠える。
女の人の声だ。
私の体の脇に手をついて、たすくさんは身を起こした。
「キョン……ごめ――」「たすくさん、呼んでるわよ」
謝らせてやるもんか。
怒りを込めて睨みあげる。
憎しみも込めてやろうかと思えど、それはできなかった。
唇を噛み締めて肩で息をしているたすくさんのほうが、私よりも、傷ついているように見えてしまったから。
酷いことを……されそうになったのは、私なのに。
『たすくう!』
チャイムが4時限目の終わりを告げる。
「……コットンの声だ」
と、呟くも、たすくさんは動こうとしない。
「私がいくわ」
頭の中が空っぽだ。
たすくさんの体を押しのけると、ズキンと胸が軋んだ。
たすくさんは、振り抜いた私の平手の勢いで横を向いたまま、無言。
「最低……」
そう力なく呟いたのは、私だった。
『たすくー! いるのはわかってるんだから! ここ開けてよお!』
ガンガン、扉を叩きながら、廊下の人が吠える。
女の人の声だ。
私の体の脇に手をついて、たすくさんは身を起こした。
「キョン……ごめ――」「たすくさん、呼んでるわよ」
謝らせてやるもんか。
怒りを込めて睨みあげる。
憎しみも込めてやろうかと思えど、それはできなかった。
唇を噛み締めて肩で息をしているたすくさんのほうが、私よりも、傷ついているように見えてしまったから。
酷いことを……されそうになったのは、私なのに。
『たすくう!』
チャイムが4時限目の終わりを告げる。
「……コットンの声だ」
と、呟くも、たすくさんは動こうとしない。
「私がいくわ」
頭の中が空っぽだ。
たすくさんの体を押しのけると、ズキンと胸が軋んだ。



