3杯目のコーヒー。カップの底が見え始めた頃、店の奥の扉が開いた。
OL風の女の人がヒールをツカツカ鳴らしてレジに向かう。幾分すっきりした顔。
この人、なにをしてすっきりしたんだかねぇ。
女の人は、ブルガリの財布を小さな鞄から取り出すと、5千円札をお姉さんに手渡した。
30分、5千円ねえ。高いのか、安いのか。
「どうでしたか?」とお姉さん。
「心配ごとがはれたわ」とOL風。
ふうむ。怪しい宗教団体の容疑も浮上。
お姉さんにちいさく会釈をして、またツカツカ。そして、カランとドアを鳴らした。
再び、二人きりの店内。
「どうぞ」
一言だけかい。何か他に言ってくれないかねえ。笑顔のお姉さんは、店の奥の扉に手のひらを向けた。
俺は、立ち上がって店の奥に歩みを進める。
鬼が出るか、蛇がでるか。久々にわくわくするぜぃ。
つるんとしたドアノブの手をかけて、息をひとつ吐く。
少しずつ力を入れて、ドアを押す。
ドアの向こうは、暗闇だった。
OL風の女の人がヒールをツカツカ鳴らしてレジに向かう。幾分すっきりした顔。
この人、なにをしてすっきりしたんだかねぇ。
女の人は、ブルガリの財布を小さな鞄から取り出すと、5千円札をお姉さんに手渡した。
30分、5千円ねえ。高いのか、安いのか。
「どうでしたか?」とお姉さん。
「心配ごとがはれたわ」とOL風。
ふうむ。怪しい宗教団体の容疑も浮上。
お姉さんにちいさく会釈をして、またツカツカ。そして、カランとドアを鳴らした。
再び、二人きりの店内。
「どうぞ」
一言だけかい。何か他に言ってくれないかねえ。笑顔のお姉さんは、店の奥の扉に手のひらを向けた。
俺は、立ち上がって店の奥に歩みを進める。
鬼が出るか、蛇がでるか。久々にわくわくするぜぃ。
つるんとしたドアノブの手をかけて、息をひとつ吐く。
少しずつ力を入れて、ドアを押す。
ドアの向こうは、暗闇だった。



