「兄貴、飯食った?」
回廊(もう、こう言ったっていいと思う)を歩きながら、のどかさん。
「食ってないけど。
のどかさあ、その男みたいな口の利き方、そろそろやめなよ」
「兄貴こそ、親父避けるのやめれば?
親父がいるか、いないか、いちいちあたしに確認すんなよ」
「しょうがないじゃん。あの堅物と俺が仲良くできるわけないじゃんね、キョン?」
だから、なんでコイツは、私に同意を求める!
「知るかあ!」……とは、いくら相手がたすくさんでも、のどかさんの手前言えない。
「たすくさんは、私のこと、何だと思ってるのかしら?
私、たすくさんのこと、何も知らないのよ」
「えー? キョン、5年後には、俺のお嫁さんでしょ」
はあ?
さも当たり前のように、なあに言ってるのよ、って肩すくめないでいただけます?
しかも、何、その明確な数字は。
「そんな嫌そうな顔しないでよお。戸部響子。めちゃめちゃいい感じじゃないの」
「冗談きついわよ」
「冗談で家族、紹介したりしないよ、俺は」
はた、と立ち止まって振りむく戸部たすく。
まっすぐ、強い、アイスピックみたいに鋭い瞳に、視線を奪われてしまった。
卑怯よ!
いきなりそんな真剣な目、されたら私……ほらっ、もう!
回廊(もう、こう言ったっていいと思う)を歩きながら、のどかさん。
「食ってないけど。
のどかさあ、その男みたいな口の利き方、そろそろやめなよ」
「兄貴こそ、親父避けるのやめれば?
親父がいるか、いないか、いちいちあたしに確認すんなよ」
「しょうがないじゃん。あの堅物と俺が仲良くできるわけないじゃんね、キョン?」
だから、なんでコイツは、私に同意を求める!
「知るかあ!」……とは、いくら相手がたすくさんでも、のどかさんの手前言えない。
「たすくさんは、私のこと、何だと思ってるのかしら?
私、たすくさんのこと、何も知らないのよ」
「えー? キョン、5年後には、俺のお嫁さんでしょ」
はあ?
さも当たり前のように、なあに言ってるのよ、って肩すくめないでいただけます?
しかも、何、その明確な数字は。
「そんな嫌そうな顔しないでよお。戸部響子。めちゃめちゃいい感じじゃないの」
「冗談きついわよ」
「冗談で家族、紹介したりしないよ、俺は」
はた、と立ち止まって振りむく戸部たすく。
まっすぐ、強い、アイスピックみたいに鋭い瞳に、視線を奪われてしまった。
卑怯よ!
いきなりそんな真剣な目、されたら私……ほらっ、もう!



