「邪魔! 苦しいって言ってるのが、聞こえないの!?」
け、蹴った……?
ジャージの子の鋭い怒声と共に、張り付いていた戸部たすくがよろめき、その場にうずくまった。
すごく痛そうだけれど大丈夫かしら。ピクリとも動かないわね。生きてるかしら?
そして、そのジャージの子は戸部たすくに見向きもしないで、スタスタとこっちに向かってくる。
「こんにちは。あなたが、キョンさんね」
「え、ええ」
キョンさん……。蔓延してしまった、へんなあだ名に顔が引き攣る。
そんな私とは逆に、にこりと微笑むジャージの子。こんなにジャージが似合わない子初めて見たわ。
この子にこそ、私が占いで着させられるようなドレスが似合うわね。
「のどかぁ……。
ひどいじゃないか。攻撃する場所を考えてよ……。
俺の可愛いボウヤが再起不能になったらどうしてくれるんだよ」
「あ、まだ生きてたの?
再起不能になっちゃえばいいのに」
「それは、困る!
というか、キョンが困る!
ね、キョン?」
「どうして?」
「いやん。キョンちゃん、俺に言わせたいの?
それとも、実践してみる?」
実践?
「黙れ、クソアニキ。
妹の前でそういう変態発言するな」
兄貴? 妹?
け、蹴った……?
ジャージの子の鋭い怒声と共に、張り付いていた戸部たすくがよろめき、その場にうずくまった。
すごく痛そうだけれど大丈夫かしら。ピクリとも動かないわね。生きてるかしら?
そして、そのジャージの子は戸部たすくに見向きもしないで、スタスタとこっちに向かってくる。
「こんにちは。あなたが、キョンさんね」
「え、ええ」
キョンさん……。蔓延してしまった、へんなあだ名に顔が引き攣る。
そんな私とは逆に、にこりと微笑むジャージの子。こんなにジャージが似合わない子初めて見たわ。
この子にこそ、私が占いで着させられるようなドレスが似合うわね。
「のどかぁ……。
ひどいじゃないか。攻撃する場所を考えてよ……。
俺の可愛いボウヤが再起不能になったらどうしてくれるんだよ」
「あ、まだ生きてたの?
再起不能になっちゃえばいいのに」
「それは、困る!
というか、キョンが困る!
ね、キョン?」
「どうして?」
「いやん。キョンちゃん、俺に言わせたいの?
それとも、実践してみる?」
実践?
「黙れ、クソアニキ。
妹の前でそういう変態発言するな」
兄貴? 妹?



