「さぁ、お姫様。 舞踏会が始まるわよ。一緒にいると目立ってしまうから、始まって少ししたらいらっしゃい。」 それもそうだよね。王妃様だもん。 「はい。わかりました。」 アンナ様は嬉しそうにほほ笑むと歩いて部屋から出て行った。 『まぁ、私といなくても目立ってしまうでしょうけど』と言ったアンナ様の言葉は私の耳に届かなかった。