「すぐに助けられなくてごめんなさいね」
私は首を横に振る。
「怖くて…あんなに囲まれたことが無くて。
本当にありがとうございました」
出歩かない私にとってあんなことは初めてだった。
わざわざ助けてくださったのだ。感謝しかない。
「そんなこといいのよ。
私が無理に呼んだんだもの。ルリに何かあったら大変よ。」
そう言いながら私の手を握ってくれる。
しばらくアンナ様と話をしていたら心に余裕が出てきて笑うことができた。
アンナ様は私を助けてくれる天使のようだ。
「あら、もうこんな時間。
ごめんなさいね。ずっとここにいるわけにはいかないの」
それは当然だ。王妃様なのだから、あいさつしなくてはいけない方々だってたくさんいるだろう。



