国王様の挨拶が終わると多くの女性がルキ様の元へと向かった。
女性は一生懸命話しかけているが、ルキ様は必要最低限な会話しかする気はなさそうだ。
…まぁ、私には関係の無い話だ。
ルキ様から視線を外し、周りをみた。
両親と一緒に来ている女性が多く、娘を少しでも良いところに嫁がせようと裏が見えてしまうこういった場は苦手だ。
ボーッとしていると声をかけられた。
「綺麗なお嬢さん」
「…え?」
私に話しかけているのだとすぐに気づくことは出来なかった。
振り返ると目の前にいるのはどこかの貴族の男性だった。
年齢は私よりも少し上に見える。
「あ、はい。何でしょう」
何かをした覚えもないので、心配になりながら尋ねた。
…何かしら。
「私と踊っていただけないでしょうか」
そう言って手を差し出してくる。
…え?
ちょっと待って?
何でこんなに目立たない場所にいるのに私なの?



