「お前、それ、樹弥に絶対言うなよ」
「えっ、どうして?」
「あいつ、ぜってぇ落ち込むからな。高3で親父呼ばわりなんてされたくねぇだろ、普通に。それで無くても樹弥は年食って見えんのに」
爆笑しながら言う霧生は、総長の事を心配してる様には見えないのは何故だろうか。
「そっか」
まぁ、言わない方がいいなら言わないけどね。
私、総長好きだし、嫌な思いはさせたくないし。
「···で、俺はなんだよ。忘れてねぇよな」
頭部をガシッと掌で掴まれ、顔を霧生の方へと無理やり向けられた。
ちょっと、なんて無茶するんだ。
「何をすんのよ! 痛いじゃない」
「俺だけ除け者か?」
「いや、そういう訳じゃ無いけど」
「だったら、お前にとって俺はなんだ?」
アンバーの瞳が私を射抜く様に見つめる。
急にドキドキと騒がしくなる胸。
至近距離で見つめるの止めてぇ〜。
頬が異常に熱をもった。
「···き、霧生は···なんだろ、ね」
たったそれだけを言うのに声が震えた。
見つめられた照れ臭さを隠す為に、う〜んと考える。
霧生はなんだろう···家族、じゃないし、友達でもないな。
俺様で··でも私を甘やかしてくれるし···可愛がってもくれる。
多分、野良猫の中では一番近い存在。
抱き締められるとドキドキして、見つめられると苦しくなる。
そこまで考えて···それって、彼氏とか恋人とかそんな···ううん、違う違う。
彼女持ちの霧生に、そんな感情持っても仕方ない。
「お前、顔赤くねぇか?」
どうしてそこをわざわざ指摘してくるかな。
「あ、赤くないし。そ、そうだ! 霧生は親戚のお兄さん。そうそれ」
目線を逸らせ、咄嗟に思いついた事を口にした。
「親戚のお兄さんだ?」
それは不服らしい。
「だってそうなんだもん」
もう、親戚のお兄さん押して乗り切ろう。
本当はエロテロリストだって言ってやりたいのを我慢する。
駄々漏れの色気をとにかくしまえ、霧生。
「ふ〜ん、親戚のお兄さんねぇ? なぁ、神楽、本当にそうか?」
意味ありげに笑い、顔をゆっくりと近づけて来た霧生に、心臓がありえないぐらい鼓動を打った。
し、死ぬ、このままじゃ死ぬ。
上がる心拍数に、気が遠くなる。
「ち、近いから」
霧生の顎をグイッと押して遠ざけた。
「おい、止めろ。首が痛てぇ!」
抗議を上げた霧生を睨み付ける。
「だったら、頭を離して。近いんだよ」
「分かった分かった。お前も離せよな」
「じゃあ、同時に離そう」
「よし」
返事した霧生と呼吸を合わせ一斉に手を離した。
その途端に、一歩後ろ飛ぶように急いで距離を取り、フウッと息をついた。
駄目だ、心拍数がヤバいよぉ。
「えっ、どうして?」
「あいつ、ぜってぇ落ち込むからな。高3で親父呼ばわりなんてされたくねぇだろ、普通に。それで無くても樹弥は年食って見えんのに」
爆笑しながら言う霧生は、総長の事を心配してる様には見えないのは何故だろうか。
「そっか」
まぁ、言わない方がいいなら言わないけどね。
私、総長好きだし、嫌な思いはさせたくないし。
「···で、俺はなんだよ。忘れてねぇよな」
頭部をガシッと掌で掴まれ、顔を霧生の方へと無理やり向けられた。
ちょっと、なんて無茶するんだ。
「何をすんのよ! 痛いじゃない」
「俺だけ除け者か?」
「いや、そういう訳じゃ無いけど」
「だったら、お前にとって俺はなんだ?」
アンバーの瞳が私を射抜く様に見つめる。
急にドキドキと騒がしくなる胸。
至近距離で見つめるの止めてぇ〜。
頬が異常に熱をもった。
「···き、霧生は···なんだろ、ね」
たったそれだけを言うのに声が震えた。
見つめられた照れ臭さを隠す為に、う〜んと考える。
霧生はなんだろう···家族、じゃないし、友達でもないな。
俺様で··でも私を甘やかしてくれるし···可愛がってもくれる。
多分、野良猫の中では一番近い存在。
抱き締められるとドキドキして、見つめられると苦しくなる。
そこまで考えて···それって、彼氏とか恋人とかそんな···ううん、違う違う。
彼女持ちの霧生に、そんな感情持っても仕方ない。
「お前、顔赤くねぇか?」
どうしてそこをわざわざ指摘してくるかな。
「あ、赤くないし。そ、そうだ! 霧生は親戚のお兄さん。そうそれ」
目線を逸らせ、咄嗟に思いついた事を口にした。
「親戚のお兄さんだ?」
それは不服らしい。
「だってそうなんだもん」
もう、親戚のお兄さん押して乗り切ろう。
本当はエロテロリストだって言ってやりたいのを我慢する。
駄々漏れの色気をとにかくしまえ、霧生。
「ふ〜ん、親戚のお兄さんねぇ? なぁ、神楽、本当にそうか?」
意味ありげに笑い、顔をゆっくりと近づけて来た霧生に、心臓がありえないぐらい鼓動を打った。
し、死ぬ、このままじゃ死ぬ。
上がる心拍数に、気が遠くなる。
「ち、近いから」
霧生の顎をグイッと押して遠ざけた。
「おい、止めろ。首が痛てぇ!」
抗議を上げた霧生を睨み付ける。
「だったら、頭を離して。近いんだよ」
「分かった分かった。お前も離せよな」
「じゃあ、同時に離そう」
「よし」
返事した霧生と呼吸を合わせ一斉に手を離した。
その途端に、一歩後ろ飛ぶように急いで距離を取り、フウッと息をついた。
駄目だ、心拍数がヤバいよぉ。


