「え〜っ! まぁ、神楽ちゃんがそう言うなら、そうしようか」
唇を尖らせ、え〜! と言ったわりにはにこやかにそう言ってくれた光。
「ありがと、光」
「いえいえ。じゃあ何から話そうか。先ずは年齢と自己紹介かな? ちなみに僕は15歳だよ。東高の1年」
「同じ年なんだね。私は西高の1年だよ」
「うわぁ〜神楽ちゃん、頭いいんだねぇ。今度勉強教えてよ」
「うん、もちろんだよ」
この街には4つの高校があって、私の通う西高は進学校だと言われてる。
北高は男子校で、南校は女子校。
そして、光の通う東高はヤンキーの巣窟だそうな。
私は義父と会わない為に、部屋に籠もってばっかりだったから時間潰しに勉強してたら、たまたま成績が上がったってだけだけどね。
「俺も教えて。東高で一年、谷本稔(たにもとみのる)です」
「えぇー!」
大袈裟なぐらい驚いてしまったのは、ごめんなさい。
だって谷本さん、成人男性に見えるのに同学とか、驚き以外の何者でもないよ。
「···あ、駄目かな?」
しゅんとなった谷本さんに、慌てて首を左右に振った。
「あ、違う。勉強は教えます。あの···ちょっと谷本さんの年齢に驚いちゃって」
えへっと肩を竦め誤魔化した。
「あ〜そっちかぁ。よく言われるんだよな、親戚のおじさんみたいだって。同学だし、さん付けなんてしなくていいよ。それとタメ語で」
アハハと渇いた笑みを浮かべた谷本さんに申し訳ない気持ちになる。
でも、谷本さんはやっぱり谷本さんで行く。
呼び捨ては、どうにも違和感あるので。
隣で笑いを堪えてる光の脇腹を指で突いて、笑うんじゃ無いと押し止めた。
私も釣られちゃいそうなんだもん。
「えっと、谷本さんで」
私の返答に谷本さんはどよ〜んと顔を曇らせた。
ごめんね。
「谷本、仕方ねぇす。大河内充希(おおこうちみつき)、17。同じく東高っす。充希って呼んでください」
谷本さんの肩を励ます様に叩いた後、私に向かってペコッと頭を下げた充希。
「長谷川剣(はせがわつるぎ)、18、東高 長谷川」
最後のは長谷川と呼んでいいってことだよね。
単語しか話さない人らしい長谷川。
「お前、もっと愛想よくしろよなぁ」
復活したらしい谷本さんが拳で長谷川の肩を小突いた。
「自分、不器用ですから」
いや、誰だよ!
「いつの時代のヤツっすか、それ!」
長谷川のシュールな冗談に、間髪入れずツッコんだ充希の軽快さに皆で笑った。
うん、野良猫のメンバーいい人そうだ。
こんな風に、他の人達とも打ち解けていけたらいいなぁ。
唇を尖らせ、え〜! と言ったわりにはにこやかにそう言ってくれた光。
「ありがと、光」
「いえいえ。じゃあ何から話そうか。先ずは年齢と自己紹介かな? ちなみに僕は15歳だよ。東高の1年」
「同じ年なんだね。私は西高の1年だよ」
「うわぁ〜神楽ちゃん、頭いいんだねぇ。今度勉強教えてよ」
「うん、もちろんだよ」
この街には4つの高校があって、私の通う西高は進学校だと言われてる。
北高は男子校で、南校は女子校。
そして、光の通う東高はヤンキーの巣窟だそうな。
私は義父と会わない為に、部屋に籠もってばっかりだったから時間潰しに勉強してたら、たまたま成績が上がったってだけだけどね。
「俺も教えて。東高で一年、谷本稔(たにもとみのる)です」
「えぇー!」
大袈裟なぐらい驚いてしまったのは、ごめんなさい。
だって谷本さん、成人男性に見えるのに同学とか、驚き以外の何者でもないよ。
「···あ、駄目かな?」
しゅんとなった谷本さんに、慌てて首を左右に振った。
「あ、違う。勉強は教えます。あの···ちょっと谷本さんの年齢に驚いちゃって」
えへっと肩を竦め誤魔化した。
「あ〜そっちかぁ。よく言われるんだよな、親戚のおじさんみたいだって。同学だし、さん付けなんてしなくていいよ。それとタメ語で」
アハハと渇いた笑みを浮かべた谷本さんに申し訳ない気持ちになる。
でも、谷本さんはやっぱり谷本さんで行く。
呼び捨ては、どうにも違和感あるので。
隣で笑いを堪えてる光の脇腹を指で突いて、笑うんじゃ無いと押し止めた。
私も釣られちゃいそうなんだもん。
「えっと、谷本さんで」
私の返答に谷本さんはどよ〜んと顔を曇らせた。
ごめんね。
「谷本、仕方ねぇす。大河内充希(おおこうちみつき)、17。同じく東高っす。充希って呼んでください」
谷本さんの肩を励ます様に叩いた後、私に向かってペコッと頭を下げた充希。
「長谷川剣(はせがわつるぎ)、18、東高 長谷川」
最後のは長谷川と呼んでいいってことだよね。
単語しか話さない人らしい長谷川。
「お前、もっと愛想よくしろよなぁ」
復活したらしい谷本さんが拳で長谷川の肩を小突いた。
「自分、不器用ですから」
いや、誰だよ!
「いつの時代のヤツっすか、それ!」
長谷川のシュールな冗談に、間髪入れずツッコんだ充希の軽快さに皆で笑った。
うん、野良猫のメンバーいい人そうだ。
こんな風に、他の人達とも打ち解けていけたらいいなぁ。


