光の案内してくれた店は、可愛らしいグッズの沢山陳列されたファンシーショップ。
うん、光って感じがするかも。
女の子達が店内に入ってきた光とコウに、キャーキャーと騒ぎ出した。
「うぜぇ」
眉間にシワを寄せあからさまに嫌な顔をするコウは、先程とは違いかなり不機嫌だ。
「コウは気に入らないなら外で待ってていいよぉ」
ニヘラと笑って光が言う。
「うっせぇ、神楽の護衛は誰がすんだよ」
「僕が居るから大丈夫だよぉ。第一野良猫の紅一点を狙う様な馬鹿はいないでしょ?」
愛らしく微笑みながらも、光達と一緒にいる私を憎々しげに睨み付ける女子へと視線を向けた光の瞳は笑ってない。
光の視線に慌ててバツが悪そうに視線を逸らす人達に、私は小さく息を吐き出した。
ここでも野良猫の人気は絶大らしいね。
「ねぇねぇ、神楽ちゃん。こっちこっち」
悪意のある視線が消えた事で、満足したらしい光は陳列棚を物色し始める。
「あ、うん」
頷き光の方へと歩きながらも、残念ながらここには霧生に送る物は無いだろうなと、苦笑いを浮かべる。
まぁ、可愛いアイテムがあったら、自分の為に買うのも悪くはないかもね。
コウは、チラチラと視線を向けてくる女子達を避けるように、私の背後にピタリとついてくる。
「この店の中で何かが起こる訳でもなさそうだから、外に居てもいいんだよ?」
振り向いてコウを見る。
「···問題ねぇ」
ブスくれた顔で素っ気無く返してくるコウに肩を竦めて、私は陳列棚に視線を戻した。
無理しなくても、光の言う様に外で待っててくれてもいいんだけどなぁ。
「神楽ちゃん、これ可愛いよね」
陳列棚を見ていた光が振り返り両手で見せてくれたのは、ふわモコの猫のヌイグルミ。
大きな愛らしい目をした真っ白なその子は、実に可愛い。
「うん、可愛いね」
「でしょでしょ! 僕これ買おうかなぁ」
ギュとヌイグルミを抱き締める光。
「んなの買ってどうすんだよ。霧生には似合わねぇだろうが」
「はぁ? 何言ってんのコウ。これは僕の部屋に飾るに決まってるでしょ」
「霧生のプレゼントを買いに来たんじゃねぇのかよ」
「そう言うコウも、さっきのお店で自分の物を買ってたじゃん」
プクッと頬を膨らませ、コウを睨み付けた光。
「···っ」
バツが悪そうに視線を逸らしたコウを見て、思う。
私からすれば、自分のお気に入りの店に行く時点で、五十歩百歩だよ。
最初から、自分の物を買うつもりでいたよね? 2人共さ。
やれやれと首を左右に振り、はぁと溜め息を落とした。
うん、光って感じがするかも。
女の子達が店内に入ってきた光とコウに、キャーキャーと騒ぎ出した。
「うぜぇ」
眉間にシワを寄せあからさまに嫌な顔をするコウは、先程とは違いかなり不機嫌だ。
「コウは気に入らないなら外で待ってていいよぉ」
ニヘラと笑って光が言う。
「うっせぇ、神楽の護衛は誰がすんだよ」
「僕が居るから大丈夫だよぉ。第一野良猫の紅一点を狙う様な馬鹿はいないでしょ?」
愛らしく微笑みながらも、光達と一緒にいる私を憎々しげに睨み付ける女子へと視線を向けた光の瞳は笑ってない。
光の視線に慌ててバツが悪そうに視線を逸らす人達に、私は小さく息を吐き出した。
ここでも野良猫の人気は絶大らしいね。
「ねぇねぇ、神楽ちゃん。こっちこっち」
悪意のある視線が消えた事で、満足したらしい光は陳列棚を物色し始める。
「あ、うん」
頷き光の方へと歩きながらも、残念ながらここには霧生に送る物は無いだろうなと、苦笑いを浮かべる。
まぁ、可愛いアイテムがあったら、自分の為に買うのも悪くはないかもね。
コウは、チラチラと視線を向けてくる女子達を避けるように、私の背後にピタリとついてくる。
「この店の中で何かが起こる訳でもなさそうだから、外に居てもいいんだよ?」
振り向いてコウを見る。
「···問題ねぇ」
ブスくれた顔で素っ気無く返してくるコウに肩を竦めて、私は陳列棚に視線を戻した。
無理しなくても、光の言う様に外で待っててくれてもいいんだけどなぁ。
「神楽ちゃん、これ可愛いよね」
陳列棚を見ていた光が振り返り両手で見せてくれたのは、ふわモコの猫のヌイグルミ。
大きな愛らしい目をした真っ白なその子は、実に可愛い。
「うん、可愛いね」
「でしょでしょ! 僕これ買おうかなぁ」
ギュとヌイグルミを抱き締める光。
「んなの買ってどうすんだよ。霧生には似合わねぇだろうが」
「はぁ? 何言ってんのコウ。これは僕の部屋に飾るに決まってるでしょ」
「霧生のプレゼントを買いに来たんじゃねぇのかよ」
「そう言うコウも、さっきのお店で自分の物を買ってたじゃん」
プクッと頬を膨らませ、コウを睨み付けた光。
「···っ」
バツが悪そうに視線を逸らしたコウを見て、思う。
私からすれば、自分のお気に入りの店に行く時点で、五十歩百歩だよ。
最初から、自分の物を買うつもりでいたよね? 2人共さ。
やれやれと首を左右に振り、はぁと溜め息を落とした。


