腕から、血が垂れて行くのを確かに感じた。
生暖かい血の匂いに、目眩すら感じた。

つか、ラブラブすんなよ。

人が撃たれたと言うのに、抱きしめ合うリア充達よ。


これだから、リア充は嫌だ。





「大丈夫か、救急車呼んだからな。
後、白にも連絡しといたから」




救急車ーー?

まあ、的確な処置してくれるし、間違いないわな。
プロに任せた方がいいに決まってる。


あー、目眩が。


つか、今なんて言った?




「白がなんだって?


白に連絡したのか?」


まさかの白。

白と別れた時ーー切なそうだった。
気になる白の言動に、付け加えて教えてしまった今の現状。




白ならきっとーーーーーー


それを知った舞ちゃんだって、自分を責めたのではないか。





気になるーー

だけどそれより今はーー。







「寝たい、なんか急に眠気がっ」







ゴン!!
落とされた拳。


痛いっ!
誰だよ、けが人殴ったの!

「寝るなよ黒!!
死にて〜のか!」




目の前にグーを出しながら、涙目なシュウがいた。

犯人はお前かよ。



確かにこの状況は、寝たらーー三途の川逝きに違いない。


シュウのやり方は正しいかも、しれない。
だけどな、痛さは変わらない。


「大丈夫、ただ眠いだけだからっ」



すぅー、と意識が遠のく。
目覚めた時、病院のベッドの上だった。

点滴に繋がられた俺。
最初に思ったことーーーー。


喉、乾いたな。


部屋の中には、椅子に座り寝ている龍がいた。