「ーーーーちょっと待った!!」


いきなり割り込んできた声は、シュウ。

まぁ、邪魔が入るとは思ったけど。


「ーーーー待った待った、あげはちゃん。
俺も好きなんだけど!「それ大丈夫、シュウ」

頭に、猫耳カチューシャを付けたシュウが、焦った様に飛んできた。


笑いのセンスは抜群だわ。


「ーーーーカチューシャ、作った女子用。
どうよ、あげはちゃん。じゃない、っで好きなんだけど」


頭にカチューシャを乗せたままの、シュウに俺は内心笑いたくて仕方ない。

だけど言える訳ない。

むしろ、気付けよ。

「あーウゼー!!
ヘイ、パスっ!」


頭にあるカチューシャを外したシュウが、すぐ側にいた龍の頭にカチューシャを乗せた。


気づいて居ない龍。

怖モテ男、龍の頭にカチューシャ。

しかも、猫耳カチューシャ。


「「「ーーーー」」」


敢えて見ない。
敢えてなにも言わない。


つか、言えない。



そんな感じ。