「ーーーーうん、似てないわな」


君とあげはちゃんは、似てない。


「ーーーーん?何が?」


いや、容姿は似てないが性格上は
似てるのかも知れない。


だから、惹かれてしまうーーーー


好きだったあげはに似てる子。



"変わりはいらないからーーーー"


言わせてしまった。


変わりじゃない、と思って居ても、彼女は信じてはくれない。


「あげはちゃん、凄いな。
なあ、俺にも教えてよ!」


そこへ、天敵チャラ男、シュウがあげはちゃんのすぐそばに寄った。

「ーーーーありゃ、好きだね。
確実、シュウはあげはちゃんか。
頑張れよ、弟よ!」


まさに嫌味。

わかってて、嫌味。


そんな兄貴を睨んだ。


俺はシュウみたいに、溶け込む性格じゃない。

好き、と気づいて言った矢先ーーーー変わりだと言われた。

変わりじゃない、と言ってみたものの信用してはくれない。

そうだろうな。


近づく方法すら、知らない。



遠い存在ーーーー。




「ーーーーそれ。

上手だね」





ハッ、と気づいて振り向いたらーーー
あげはちゃんがいた。