「大変だな、レイ」

肩をポン、と叩かれて振り向いたら、ユウ。

兄貴。


「ーーーー変わりなんかじゃないのにな」


呟いた言葉は、たったそれだけ。

「まあ、仕方ないわな。
リアルな話同じ名前のあげはちゃんがいるんだから。
そして、リアルに好きになりましたって
まあ、まず信用出来ないわなっ」




ユウの言葉がグサグサ刺さる。



意地悪な奴。


「ーーーーうるさい散れ。
応援する気ないなら、どっか行けよ。
気散る」



ほんと、何が、したいわけ?


彼女がいくら手芸得意だとしても、全部任せるわけには行かず、一生懸命小物類を作ってく。



手芸が苦手分野ではない。

むしろ、昔はユウの手袋を、編んだことがあるぐらいだ。


「わぁ、すごいレイくんっ!
上手だねっ」


自分がしてることを、一番に褒めたのはーーーー
我龍の姫だったあげはだった。