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「では、これから家庭科の授業を開始します。
来週に控えた文化祭のため、衣装係に任命されました黒羽あげはです。

皆さん、仲良くしてくださいね!」

買い出しは無事に済み、戻った教室で苦笑いの俺は不貞腐れていた。


チラリ、とあげはちゃんを見た。





気になると言った俺に彼女は、言った。






「彼女の変わりならいらないから、ごめんね」





変わりなんかじゃなかった。




まさかの撃沈。




やっぱり、ちょっと前まであげはを思い過ぎて居たせいか、誰も信じやしない。


変わりじゃない!!が、届くわけ無かった。

「カリスマあげは様!
めちゃくちゃ可愛い!」




しかも、カリスマだったらしい彼女。
19歳にして、手芸プロandモデルだったらしい彼女。


「すげー人気だな、彼女っ」



全く興味無かった龍さえ、驚きを隠せない。




それもそのはず。