「あ、いたいたせいくん!!」


なんでーー?



そう、裏庭にいる俺を見つけたのはあげはちゃん。


そばに、アイツは居なかった。



「なんで、追いかけて来たの?
彼氏心配してんじゃないの?」


そう、優しい君には


お似合いの優しい人がいる。



「ーーーー揃わないから。

せいくんが居ないと足らない。
始まらないよ?
みんなで一緒の、クラスだから。
文化祭、楽しみ!!
ねえ、せいくん戻ろう?」




なんで、優しいのそこまでーー。




「あげはちゃん、その優しさ後悔するよ?」





君の腕を引っ張り、重なった唇。





「ーーーーっ、せいくんっ!」



驚いた顔のあげはちゃん。

次第に真っ赤なあげはちゃん。


だけど悲しそうに目を伏せた。



「ーーーー優しいあげはちゃんが、悪い」



なんて、自分が悪い。