「あれ、アイツは?
いない」


気付いたら寝転がっていた麦わら帽子の男はいなかった。


「あー、それなら、シュウが引っ張って行ったけど、見に行く?」

行ったけどってなんだか、相変わらずマイペースなレイ。

行くしかないだろう。
なんだか、心配だ。








なんもなきゃーーーーーー









「マジ、勘弁してください!
暑い!マジ暑いから!!」





なんも無い訳なかった。




砂の中の、麦わら帽子の男。




「いじめ?
おい、その辺にしとけよシュウ。
砂地獄の刑は、今の時期やばいらしいから!」



そう、真夏に砂の中とか。
かなりしんどいらしい。

「ーーいや、許さない。

あげはを、怖い思いさせた男を
許せねー」



ーーーーシュウ?