「カキ氷なんか、無くね?
海の家があれじゃね?」

思わず、、見てしまう古ぼけた海の家。

変わったのは、少しだけ明るくなった室内と、晴れた青空。

雷の音は、もうない。
荒れた海は、今は静かだ。


「カキ氷、この近くにカキ氷売ってた人居たよ?
麦わら帽子に、サングラスした20代ぐらいの人」

それ、やばくない?


なんか、想像絶するけど。

「あ、あの人じゃない?

すいません!!
カキ氷ありますか?」



無邪気な笑顔振りまいて、ニコニコしながら近づくあげは。


おい、むやみに怪しい人に近づいたらいけない!
って言う前に、走っていってしまう。



「ーーーーか、カキ氷ですね」

やっと追いついて近づけば、手が震えてる。
「何味あります?
あ、マンゴーミルクとか、爽やかでいいな!
雄心くん、どうする?」


ニコニコな、あげはを、見つめる怪しい店員。