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「彼女達、遅いね。
ブラックホールに引っかかってる気しない?
なんか、異空間な気する。
いきなり、変なの現れたりしそうじゃない?

迎えいかないの?」



そう言う黒に、若干ムカつく。
こいつが連れて来た海に来たはいいけど。

海の家は、寂れていて店員がいるかさえ分からないぐらいオンボロ。


つか、絶対居ないに一票。



俺達は、オンボロ海の家の中で待っていた。


綺麗ではない畳の上。


埃まみれの畳の上で、彼女達を待った。

「じゃあ、ユウレイくん。
迎え行って来て!!」


なんのために、二人を呼んだか何となくわかる。


くだらないけど。

「ーーとか、なんとか言って黒が迎えに行くんでしょ?」


はい、鋭いレイ。


「流れかな?、と。
じゃあ、姫達の迎え行くぞ、白」


そうそう、本来。

俺達が、迎えに行けばいいんだよ。

ユウレイとか、ダジャレいらないから。

迎えに行けば、寂れた更衣室。

ドアなんかない。
ただの黒い煙幕の中。

覗こうと思えば、覗ける煙幕だけの更衣室。

絶対、間違ってるこの場所。