”付き合ったその日になんてダメ!”
とか言ってもったいぶるほど私は初心でない
ましてや初めてでもない
それなりにあくまで平均的じゃないかと思うくらいの経験はある
ただ彼はずっと抑えてた分、タガが外れてしまったそう
私が意識を取り戻すと、赤い顔で謝って
それからずっと気遣ってくれた
いや、うん…すっごく優しかったから、別にいいのだけど
(2日間ベッドから出してもらえなくて、
ちょっと先行き不安になったのは秘密!)
ただ動けないのは自分のせいだと、いろいろ至れり尽くせりとか!
――秋元さんと付き合ってたら、私ダメ人間になるかもしんない
だって時間の感覚すら無くなって、気づいたら月曜の朝なんて!
社会人としてダメダメでしょ!?
あ…何言ってんだか
え~そうじゃなくてね
つまり最初からトロトロに甘やかされっ放しの私は、
彼が着けたかどうかなんて全然意識になく
我に返った時にはもう時間もギリギリで
結局何もわからないし、覚えてない
でも秋元さんのことだからきちんとしてくれたと信じてる…のだけど
まあ、両思いとわかったのとプロポーズされたのが同時だし
ただの上司と部下から関係が一気に加速したのは確かよね
その上さらに、となると、ねえ?
もしこれが自分の知り合いだったら”早っ!え、早いよ!!”って
二度言っちゃうよ
けれどそうだったとしても、私はプロポーズを了承したのだ
ちゃんと受け入れるだけの覚悟はあります!
もともと、子どもは欲しかったし
あとはホントのとこどうなのかってことで
そう……なっちゃったかな~?
――なってるっぽいなあ



