大きな手が、私の手を優しく包み込む。


「大丈夫。
怖くないーーーーっ」


優しい先生。
悪魔先生なんて、思っていた私がバカみたいで。

本当は、とっても優しいーーーー。

「送ってく。

それともーーーー家来るか?」


ふぇ?


「また、先生からかって!「からかってねーよ。
なんか、帰したくない。


だって、震えてんだもんお前っ」



えーーーー?


私、本当だ。
震えてる。


自分が震えてることすら、気がつかないなんて。



「それにーーーーシャツ、ボタン外れてるし。
直してやるよ。
そのままじゃ、返せねーよ」

え!シャツ?

気づいて胸元を見たら、第2ボタンまで外れて居て、下着が少し見えていた。


「きゃっ!なんで、早く教えてくれないんですか!?」


「ーーーーまあ、男だから仕方ないだろう。
好きな奴の下着とか、すげー見たいっ」


そう、あっけらかんと言われると、怒れないじゃない。


そしてーーーー
言われるまま、着いた場所はマンション。