「好きなくせにわざと、嫌いなフリして冷たくして意地悪して、ガキみてーだなっ。

好きならーーーー



俺みたいにギュッとして優しくしてみな?」
















「えっ!!今井くんって、沙月ちゃんのこと!?」








びっくりしてる私とは、裏腹に今井くんはニコニコと、笑ってる。




「沙月ちゃん。

好きなんだけどーーーー付き合わない?」

「えーーっ。
あたしーーーー「待った!!」



木村くんは、まっすぐ歩いて来る。
なんだか、酷く今井くんを睨んでる。

「くそっ、言う筈じゃなかったのにーーー好きだよ。好きだから、ガキみてーだけど、意地悪した。

今井なんかより、俺にしろよ!!」

騒めく同級生。

沙月ちゃん、目をパチクリ状態だ。

沙月ちゃん、なんて言うんだろう…。
「あたしはーーーーっ。」

沙月ちゃんが、何か言う前に今井くんの腕の力が強まるのを見た。

まるで、"渡さない"そう言われてる気がして。

「ーーーー今井くんを、好きになっちゃいましたっ。木村、ごめんねっ」



少しがっかりした木村くん。

「わかった、だけど諦めないからっ」


意志は強い様だ。

「やったね、沙月ちゃん大好きっ!」

更にギュッと抱き締める今井くんに、真っ赤になる沙月ちゃんがいた。