授業の終わりのチャイムが鳴って、騒めく廊下に紛れて教室に滑り込んだ。
何食わぬ顔で入ると、ニヤニヤしながら沙月ちゃんと、今井くんが近づくーーーー。

「ーーーー笑顔が怖いよ、二人共。」

引きつり笑いの私に、二人は私を追い込む。


「何してたの?
赤松くんと。
廊下で、抱き合ってたの見た人居たけど?」

沙月ちゃん、情報早っ!?

「ーーーー沙月ちゃん、情報早いよっ」


「そりゃ、噂の二人だからね!
やっぱり付き合ってるんじゃんって、話してたけど、実際はどうな訳?」

グイグイ、迫ってくる私が後ろに下がればーーーードン、と誰かにぶつかった。


「ーーーー今井くん、助けて!」

ニコニコ笑ってる今井くん。

「煌とはどうな訳?
今後の参考に!!」

え、何今後の参考にってーーーー今井くんまで、敵ですか?


二人に挟まれ、うるうるした瞳で周りを見渡した。

「「「ーーーーっ」」」







「何してる訳ーーーー?
今井くんっ。
俺の、ゆあに何か用?」


ーーーー!?煌ーーーー。
いつの間に。