なんで私なんだろうーーーーッ。


「ゆあーーーー、大丈夫だよ。
俺が守るから……」


煌の胸の中は、暖かいーーーー。

近すぎて気づかなかった温もり。

「あ、煌ごめんね。
授業始まっちゃうねっ、けどーーッ」

ダメだ……今教室なんか戻れない。
身体が、震えて息だって整わない。

こんな状況じゃ、無理だーー。

だけどーーーー



怖いけど、、足は教室に向かってる。


「無理すんなよ、ゆあ。

保健室が、オアシスだったならーー俺達だけのオアシスを作ればいいんだよっ」




オアシスを、作るーー?


私は、煌に手を引かれて誰にも気づかれない様に階段を、どんどん登って行く。

登って気づくその場所はーー解放された屋上。


普段は、解放されてるその場所はーー
誰かしらいるのにーーーー。

授業中のため、誰も居なかった。