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「先生、私ドキドキして死にそうです」


自分の家に帰るだけなのにーー

お土産を両手いっぱいに抱えた私はーー先生と一緒に、家の表札の前にいた。


「ゆあが緊張してどうする」


そう!確かにーー。


私より先生のがドキドキしてるに違いない。
殴られる覚悟で、今ここにいるんだから。


「先生大丈夫?」



とても緊張してる様には見えない。

スーツをビシ、と決めた先生は
かっこいい。
大人びたその表情に、私はまたドキドキした。



「何度反対されても、諦めないから。
何度だって挨拶して、ちゃんと認めて貰うよ」




先生の優しさに触れてまた好きになった。


「押しますよ」





ピンポーン。




私達は、前に進むだけ。

この先の未来に向けて私達はーー




突き進んで生きて行こうーー2人で。