辛い話のあとは、海で思う存分泳ぐに、生徒達の歓声に圧倒されつつ、今日は日差しがやたら強く熱いな、と空を仰いだ。

「今日は凄く楽しみで来たけどーー焼けそうなぐらい倒れそうなぐらい熱いね。
水分補給しっかりしなきゃやばいかもしれない」

そう、沙月ちゃんを見たら、何だか頬が赤い。
そして、目も虚ろだ。

沙月ちゃんーーーー?


「沙月ちゃん大丈夫?
顔赤いよ?
まさか、日射病?!」

確かにこの熱さだもん。

身体に触れたら全身がポカポカ熱い。
大変!!
冷や汗な私。

そうだ、先生!!

でもーーーー、と考えて不意に思う。


先生が、救護テントにいる。

だけどーーーー沙月ちゃんに処置する先生は見たくない。

私今、嫌な女になってる。

あの指は、、


あの手は、、


私だけのものーーーー。

暑さで私まで頭がおかしくなってしまったのか。


私には、こんな沙月ちゃんをほっといては居られないのに。





そしたら、誰かに肩を叩かれたんだ。