花柄のワンピースの私。

やっと出来上がったコーディネート。


ミニワンピースの私。

制服より短いスカートに、私は落ち着かない。


「よし、完璧。
蓮を妬かして見ない?」


嫌にニコニコなあげはさん。



「あ、あのコレどうかな?」






可愛いって言われたい。

大好きな人からの、言葉。





「可愛いね」




だけど無情にも、そう可愛いと呟いたのは蓮さんじゃなくてーーレイさんだった。





強ばる蓮さんの表情。


「あ、あの子可愛い!!」




集まる外野。



だけど1番言われたい人から言葉がなくて落ち込む私。



こんなはずじゃ無かった。
楽しい1日が始まるであろうデート。


彼からの言葉は無い。


似合わなかった?



泣きそうな気持ちを隠すように、笑顔をレイさんに向けた。



「ありがとうございますっ」



ダメだーー泣いちゃダメ。



ーーーーグイッ。






突然引かれた腕。







「ーーっ、行くぞゆあ」






無言だった蓮さんが、私の腕を引いたまま引きずるように外に外に出る。




あ、待って!!願いも虚しくーー店内から出てしまう。

まともなお礼も言えぬまま。。