トモダチ地獄~狂気の仲良しごっこ~

ゆっくりと過去を回想しながら階段を上がっていく。

あの頃、まだ未来は明るいと信じていた。

それなのに今はどうだ。

もうあたしに未来などない。この先、あたしは一体どうやって生きて行けばいいんだろうか。

背中を丸めたまま階段の一番上までたどり着く。

振り返って階段を見下してふとある気持ちが芽生えた。

いけない。

ハッとして前に向き直った時、目の前から歩いてきた人物に気が付いた。

少し蒸し暑いこの陽気にパーカーを着てフードを目深にかぶり、白いマスクで顔を覆った若い女。

見間違えるはずなどなかった。

「真緒……?」

おずおずと顔を覗き込むと、真緒の瞳があたしに向けられた。