「ねぇ、梨沙。ニュースの内容、ちゃんと分かって言ってる?」
「え……?」
「エレナのお父さんが亡くなってるのは梨沙だって知ってるでしょ?」
「それは知ってるけど……」
「だとしたら、エレナと一緒にいた男はどこの誰?無理矢理ホテルに引きずっていって部屋の中に押し込まれたとは考えられないよね?もし嫌なら入る前に抵抗するでしょ?エレナは自分の意思で男と……ううん、年の離れたおじさんとホテルの部屋に入って一緒にいたってこと。浴室内で倒れてたっていう経緯は分からないけど、それが事実。それがどういうことか説明しなくても分かるでしょ?」
「それは……」
「こう言ったら可哀想かもしれないけど、そんなの自業自得じゃん。身から出た錆だよ。それに、あたし……エレナがパパ活やってたの知ってたし。いつかはこんな日が来るんじゃないかって思ってたもん」
あたしの言葉に梨沙は目を見開いた。
「そんな……!彩乃、知ってたの?エレナが……パパ活やってったって」
梨沙は驚いたようにワナワナと口を震わせる。
「知ってたよ。ていうか、気付かないほうがおかしいでしょ?バイト先だって教えてくれなかったし……」
「でも、分かっていたならどうして止めてあげなかったの?エレナ、きっと苦しんでたよ。あたし達に本当のこと言えずに悩んでいたはず……」
「そんなこと今さら言ったってしょうがないでしょ。今、うちらにできることは何もないんだから」
「……ねぇ、彩乃。どうしてそんなに冷たいこと言うの?どうして?」
梨沙が潤んだ目をあたしに向ける。
「あたし達3人は親友でしょ?それなのに――」
「――もうあたしはエレナと親友なんかじゃないから」
投げやりな言葉を放って立ち上がる。
梨沙には申し訳ないけど、今のあたしはエレナのことを考えている余裕はない。
次の大会のことで頭がいっぱいだったから。
「彩乃……。ねぇ、彩乃!待ってよ!?」
悲痛な梨沙の声が背中にぶつかる。
その声を無視して歩くと、ロッカーのそばにいた薫子と目が合った。
薫子はさっきの会話を聞いていたんだろうか。
『よくやった』と褒めているかのようにあたしに優しく微笑む。
あたしはそんな薫子から目を反らして教室を飛び出した。
「え……?」
「エレナのお父さんが亡くなってるのは梨沙だって知ってるでしょ?」
「それは知ってるけど……」
「だとしたら、エレナと一緒にいた男はどこの誰?無理矢理ホテルに引きずっていって部屋の中に押し込まれたとは考えられないよね?もし嫌なら入る前に抵抗するでしょ?エレナは自分の意思で男と……ううん、年の離れたおじさんとホテルの部屋に入って一緒にいたってこと。浴室内で倒れてたっていう経緯は分からないけど、それが事実。それがどういうことか説明しなくても分かるでしょ?」
「それは……」
「こう言ったら可哀想かもしれないけど、そんなの自業自得じゃん。身から出た錆だよ。それに、あたし……エレナがパパ活やってたの知ってたし。いつかはこんな日が来るんじゃないかって思ってたもん」
あたしの言葉に梨沙は目を見開いた。
「そんな……!彩乃、知ってたの?エレナが……パパ活やってったって」
梨沙は驚いたようにワナワナと口を震わせる。
「知ってたよ。ていうか、気付かないほうがおかしいでしょ?バイト先だって教えてくれなかったし……」
「でも、分かっていたならどうして止めてあげなかったの?エレナ、きっと苦しんでたよ。あたし達に本当のこと言えずに悩んでいたはず……」
「そんなこと今さら言ったってしょうがないでしょ。今、うちらにできることは何もないんだから」
「……ねぇ、彩乃。どうしてそんなに冷たいこと言うの?どうして?」
梨沙が潤んだ目をあたしに向ける。
「あたし達3人は親友でしょ?それなのに――」
「――もうあたしはエレナと親友なんかじゃないから」
投げやりな言葉を放って立ち上がる。
梨沙には申し訳ないけど、今のあたしはエレナのことを考えている余裕はない。
次の大会のことで頭がいっぱいだったから。
「彩乃……。ねぇ、彩乃!待ってよ!?」
悲痛な梨沙の声が背中にぶつかる。
その声を無視して歩くと、ロッカーのそばにいた薫子と目が合った。
薫子はさっきの会話を聞いていたんだろうか。
『よくやった』と褒めているかのようにあたしに優しく微笑む。
あたしはそんな薫子から目を反らして教室を飛び出した。



