「そして、それを言いに来たの?」とミリアン・カーバイド。ここはセリカの屋敷だ。

ミリアン・カーバイドはピンク色をした髪の錬金術師の女の子だ。

その訪問者、ミモザ・ルーベックは同意する。

「この竜の遺跡のうえには不思議なことも起こるんじゃないかって思ってね」とミモザ・ルーベック。

竜の遺跡のうえ、というのはアーシュベルク王国の王都のこと。確かにそんな伝承もあるが。

「不思議なことねえ」首を傾げるミリアン。

セリカがお茶を淹れる。

「どうぞ」とセリカ。「すまないねえ」とミモザ・ルーベック。