映画が終わると外はすでに日がくれはじめていた。

楽しい一日がもうすぐ終わりをつげるのだ。

これ以上一緒にいれば急速にひかれ始めた気持ちが後戻りできなくなってしまう。

私は先生に向き合うと頭を下げた。

「今日はお怪我されているのに本当にありがとうございました。

私まだここで買い物して帰りますからここでお別れでいいですか?」

先生は私の目をじっと見ると

「話がある。

車の中でいいか?」

と再び手を繋ぎ車に向かってそのまま黙って歩き出した。