夏休みが開けた。



「おはようございます!」



また前期と変わらぬ日常がやって来た。



「星名さん、おはよう」


「おはようございます、小宮先生」


「相変わらず挨拶運動やってるのね」


「ええ、もちろん!挨拶で学園は変えられます!」


「どうやらそうみたいね。ほら、あそこ」



小宮先生が指差した先には、生徒会役員が立っていた。


真ん中にはもちろん、赤星くんがいた。



「挨拶って良いわよね。我々教員も負けてられないわね」


良かった。


少しずつ、変わってきた。


わたしが動かしたんだ...。


それを見て、ようやくわたしは存在意義を見出だせた気がした。