ただずっと、君が好き

私は助けを求めるように、聖を見た。


「そうだな。寄り道する時間が減るし。ひなたはどこ行きたい?」
「んー……アイス食べたいかな!」


空気を変えるために明るく言ったけど、そんなに変わらなかった。
恥ずかしい。


それがわかったのか、それともただただ私がアイスを食べたがっていると思ったのかわからないけど、聖は子供を見るような目をして、笑った。


「決まりだな。二人も、それでいい?」


沙奈ちゃんと近江君は小さく頷く。


そして私たちは近くのアイス店に行くことになった。
沙奈ちゃんは変わらず私の横を歩き、私たちの後ろを近江君と聖が歩くという、なんとも言えない図が完成していた。


それだけじゃなく、ずっと無言。
せっかくだから、もう少し楽しく過ごしたいんだけどな……


「沙奈ちゃん……どうしてそんなに近江君を嫌うの?」
「なんか気持ち悪いじゃん。自分隠して演じるなんて」


包み隠さず、ストレートに教えてくれた。


「そっか……でもそれって、沙奈ちゃんも同じだったんじゃ」
「私は友達ができるか不安だっただけだし」
「近江君も同じかもしれないよ?」


沙奈ちゃんは俯いてしまった。


「沙奈ちゃん……?」


私が呼びかけると、沙奈ちゃんは振り向いた。