19時、海風が頬を撫ぜる丘でさよならを。



私たちは街を見渡しながら、他愛ないことをたくさん話した。
島で話してた時より、話が弾む。

気持ちが、軽い。
心に羽が生えたみたいだ。

話題が次から次へと変わって、道行く人のファッションとか、店内に流れる音楽だとか、私が住んだことのある街の話だとかを、いったりきたり。

「よっしゃ、じゃあー、行くか!」
「うん!って、行きたいとことかあるの?」
「ない!ってか、でかい街ん中をさ、祈梨と歩くってだけでもう海外旅行みたいだろ?」
「えっ…、もう!」

屈託ない笑顔でそんなことを言われて、私は恥ずかしくてどう答えていいかわからなかった。
顔が熱いよ……。