「さすがにココなら島の目もなさそうだね」 「あー、絶対無理! 都会すぎて近寄れない!」 「そういうもん?」 「島に出来たら大行列できると思うけどな、よそに出かけてアウェイな気分で入れる度胸はねーよ」 「なるほど。なんとなくわかるかも」 「それにしても、本当に人多いなぁー。すげー」 階段を上って、歩いてきた大通りが見渡せる大きなガラス窓のカウンターに座る。 表を見下ろして、純が目をきらきらと輝かせてる。 こんなに人が歩いているのを見るの、久しぶりだな……。