「星の貝殻ーーーー?
そんなのあるの?」


ーーーー君に笑って居て貰いたくて
君に残酷な、だけど優しい嘘をつく。


「あるよ。
一緒に星の貝殻、探しに行こう!」



男の子は、笑った。



「うん、探しに行く!!
絶対にママに会いたいからっ!」

ーーーー。


これでよかったのか、分からない。


だけど君が、笑うからーー。

ただ、元気にしてあげようって僕は思った。




ザザー、と流れる海の音。


静まり返ってた夕方。
オレンジの光だけを頼りにーーーー
貝殻を探した。