「あたいはもう少しで生き変われるんだ」

部屋に戻るとそういう声が聞こえた。
菊月さんだ……

「菊月さん??」
「桜華、あんたはまだ知らないかもしれないが、あいつの事だけは信じろ
 あいつはあんたを絶対護るからな……」
「はい……」
「たぶん、永遠にさようならだ
 あんたに会えてよかったよ」

この時はよくわからなかった。
菊月さんは何故、この世にいるのかなんて……――


そして世界は動き出していた。