呪桜 キミ思フ

「あたしは認めたくないの。
 自分が霊能を持っているって、絶対に認めたくないの」

霊能を持っているものは、妖に襲われることも知っていた。
だから、いやなのだ。
怖い。襲われて、そのまま殺されるのが怖い……。

その気持ちを察したかのように駿は言った。

「大丈夫です。
 桜華さんのことは、僕が死んでも守りますから……。
 約束します」

そういうと駿はにこりと微笑んだ。

ドキっ……

胸が高鳴ったのは、気のせいだと思うけど、この言葉に救われた気がするのは確かだ。
駿の事、信じてみようと思う。
何があっても絶対に、駿はあたしを裏切らない。
そう思ったからだ。