顔を見られるよりもあらわになった胸元を晒すのが恥ずかしくて、必死にお願いする。



「そんな顔されると、そろそろ俺もヤバい」


くしゃりと前髪をかき上げた響平の仕草が色っぽくて、ドキッと心臓が跳ねた。



「こっから先はあんま余裕ねぇかも。お前、結構俺のこと煽ってるからな」


そんなことを言いながらも、響平の手は変わらず優しかった。

絶対に無理だと思っていたことも、響平に体を預けていたら、不思議と受け入れられる気がしてきた。


やがて、波のような痛みが押し寄せてきても

甘いキスが溶かしてくれる。


怖くて無意識に伸ばした手も、響平はしっかりと握ってくれた。



「唇噛むな。切れて血が出るぞ」

「……っ、むり」

「だったら、俺の指噛んでろ」