私は、足元に広がっていく血溜まりを呆然と見つめることしかできなかった。 「驚いたな。響平君が頭を下げるのは初めてじゃないか?」 「…………」 「その子との関係を咎めてるわけじゃないんだよ。ただ、街の外に出るなと言っているんだ。……いうことをきけないなら、母親の治療を打ち切るよ」 治療……? 打ち切り……? 響平のお母さんは、病気なの? うつむいて苦しそうな響平を黙って見ていられるわけがなかった。